リオオリンピック(メダル以上の感動)〜5000mで転倒した選手の助け合い、猫ひろしの背中を押してくれた選手、50km競歩ダンフィー選手〜
感動その1
女子陸上5000メートル。
それは、残り2000メートルで起りました。
アメリカのダゴスティーノ選手とニュージーランドのハブリン選手が接触し2人とも転倒。
その時、そのまま倒れ込んでいたハブリン選手の肩に、ダゴスティーノ選手の「立ち上がってゴールしましょう」という優しい手がかけられ、ハンブリン選手が立ち上がります。
そして互いに励ましあい遂に完走。
後にその時の事をハンブリン選手は次の様に語っています。
「(彼女は)『ほら、立ち上がって。ゴールしないきゃ。』っていう感じでした。」
「だから私も『確かにその通り。オリンピックなんだし、最後まで走らなきゃ』って思ったんです。」
「20年後、リオオリンピックの思い出を聞かれたら、これが私の物語になります。」
接触自体は、中距離種目ではよくある事。
4年に一度の大会。
そこでの出来事。
もしも同じ様な場面に出会った時、ダゴスティーノ選手と同じ様な行動が出来るでしょうか?
私にはできないな〜〜。(←残念ながら断言できます)。
2人とも素晴らしい!!
かんど〜。
感動その2
男子マラソン。言わずと知れた42.195km。
私もフルマラソンを走った事があります。
トップレベルの選手も、市民ランナーも、マラソンはしんどい!
レース中、早くも折り返してきたトップランナーとすれ違うと「私もしんどいけど、トップ選手の方がもっとしんどそうだなぁ」と思います。
どのレベルでもやっぱりマラソンはしんどい。
今回、マラソン選手の中で最も注目していた選手は、何と言っても”滝崎邦明選手”。
そう猫ひろし選手です。
猫ひろし選手は15人もが棄権する中。
見事完走!
結果は完走した中で最下位から2番目の139位。
ニャー!
「猫ちゃん頑張ったな〜」
その後の猫ひろしコト、滝崎邦明選手のコメント
「最後、一人後ろの選手がいて。押してくれたんですよ。そしたらもうこれ、負けられないなと思って。ちょっと頑張りました。だから、最後、握手に行きました。」
気になって猫ひろし選手の背中を押してくれた選手は誰だったのか?
ちょっと調べました。
メタフル・アブードゥライス選手。ヨルダンの選手です。
ちょっと長いお名前なのでお名前を覚えるのは難しいですが、ヨルダンの選手が猫ひろし選手の背中を押してくれた事を覚えておこうと思います。
本当にしんどいマラソンの後半。
他の選手の背中を押す事ができるメタフル・アブードゥライス選手に
かんど〜。
感動その3
男子50km競歩。
後半の荒井選手とカナダのダンフィー選手が銅メダル争い。
ラスト2kmあたりでダンフィー選手に抜かれ一時4位に下がった荒井選手が、ダンフィー選手を抜き返し、そのままゴールで銅メダル獲得!
と、思ったら、カナダの抗議により、荒井選手は失格に。
その後、日本陸連が抗議した結果、改めて銅メダルが荒井選手の手に戻りました。
荒井選手銅メダルおめでとうございます!
私は、「ほっ。良かった良かった。」と思うと同時に
「ダンフィー選手。文句つけやがって」と思ってしまいました。
でもそれはダンフィー選手自身が抗議をしたものではありませんでした。
後にダンフィー選手は
「今回の抗議はカナダ陸連の判断によるもの」
「接触はよくある事。」
「再抗議で銅メダルを受け取っても誇りに思えない」と言う声明を出しました。
なんと言うナイスガイ。
私はダンフィー選手の事をよく知らないのに「文句つけやがって」と思っちゃいました。(ゴメンなさい。)
このダンフィー選手のナイスガイぶりは、レース中にも見られました。
レース中ダンフィーセンスは、倒れ込んで動けなくなったライバル選手の肩を叩いて励まします。
ライバル選手を励ますダンフィー選手
すると、止まっていた選手が勇気をもらい再び歩き始めた〜。
すごいぞダンフィー選手。
こんな事、普通できないよ〜。と思います。(私にはできません。)
かんど〜。
メダル以上の感動をたくさん見せてくれた 2016年リオオリンピック。
数々の感動をありがとう〜。
心が洗われました。
【おまけ】
競歩の新井選手が失格になった際の日本陸連の行動が、的確で素晴らしかったと思います。
すぐにレース画像を元にした日本側の主張を、順を追って文書にし、訴えたそうです。
もちろんこの文章は英語でされたと考えるのが妥当です。
納得いかない〜〜、とか、、
不満だ〜〜、とか、そんな態度だけでは、荒井選手の失格の判定は覆らなかったと思います。
陸連の初動の速さ、的確さのお陰で判定が覆ったんだと思います。
そして、「やっぱり、国際社会で戦うには英語力が必要なんだなぁ〜」と、改めて感じました。
(ちなみに私はぜんぜん英語ができません(笑))